高齢者社会とは、65才以上が7%以上、超高齢化社会とは65才以上が21%を超えた状態を言います。

現在では、実に日本人の5人に1人が65才以上になったわけです。

こうしたことから、超高齢化社会の課題が山積するだけでなく、逆にそれをチャンスと捉えてビジネスにつなげている例があります。

この記事では、超高齢化社会の医衣食住の3つの分野について、インターネットがどのように利用されているのかを、SPCプロジェクト・インターネットマーケティング事業部の木多が検証してみます。

衣食住の衣の課題は少ないので、ここではあえて衣食住ではなく、医食住とします。

超高齢化社会の医食住の課題とは?

超高齢化社会の医食住の課題

医食住全般で言うと、介護がそれに当たります。

高齢者の医食住の課題は、デイサービス、デイケアで行われているようなサービスが代表的です。

高齢者が食べやすい食品、食器になっているか、高齢者が住みやすい住まいになっているかを考えると、沢山の課題が見えて来ます。

他にも移動ひとつをとってみても、買い物や病院への移動が困難な場合があります。

運動機能や認知機能の低下も大きな課題です。

病気になったときの治療の方法や治療費、終活まで含めると膨大な超高齢化社会の課題が見えて来ます。

このような課題の中で、インターネットがどのように役立ち、なおかつビジネスにつながるのでしょうか。

超高齢化社会の課題「医」を解決するインターネットの役割

超高齢化社会の課題「医」を解決

インターネットを使った技術ですでに普及しているものにIoTがあります。

IoTとは、モノをインターネットでつないでスマホやパソコンで操作できるようにする仕組みのことです。

医療の分野では、IoTを使った手術ロボットや、家にいながら診断のできる遠隔医療があります。

広い意味でのインターネットで言うと、VR(バーチャルリアリティ)の技術を使って手術のシュミレーションをインターネット上で行うことができます。

身近なところでは、ウエアラブルデバイスがあります。

ウエアラブルデバイスとは、時計やホルターのように身につけることができる器具のことです。

ウエアラブルデバイスでは、インターネットを使って、心拍数や血圧などの生体情報を時計やスマホで見ることができるようになっています。

スマホのアプリひとつをとってみても、万歩計から、体重と体脂肪率の記録、カロリー計算、体温の記録、無呼吸症候群のためにいびきの録音が出来るアプリまで、非常に充実しています。

このようにインターネットは、超高齢化社会の「医」の課題解決に大きく貢献しています。

超高齢化社会の課題「食」を解決するインターネットの役割

超高齢化社会の課題「食」を解決するドローン

超高齢化社会の課題「食」で、食べ物に関してはインターネットは直接関与することはできません。

あえて言うならば、栄養指導をインターネットを使って行なったり、先ほど申し上げたスマホのアプリを使って食事の管理をすることくらいです。

直接的でない場合、どのようなことが課題になるかと言うと、やはり食品の買い物が高齢者にとって大きな課題になります。

最近では、オンデマンドバスが普及しつつあります。

オンデマンドバスとは、スマホ等で予約しておけば、予約の入った所を巡回して来てくれる乗り合いバスです。

将来的には自動運転化されます。

注文した物は、ドローンで配達したり、自動運転の車が届けてくれるようになるでしょう。

このように直接的でない場合でもインターネットは超高齢化社会の「食」の課題を解決することができます。

超高齢化社会の課題「住」を解決するインターネットの役割

超高齢化社会の課題「住」を解決するIoT

ある程度自立して暮らして行ける高齢者の場合、住まいの環境面でインターネットができることは多いです。

見守りカメラや冷暖房器具をインターネットでつないでおけば、遠隔地から高齢者のいる住まいの環境をスマホでコントロールすることができます。

そのような管理をする時間がない家族でも、管理を代行してくれるビジネスがあれば需要があるでしょう。

遠隔操作でなくても、外出したときに外から室内をカメラで見ることもできるし、冷暖房やお風呂の温度調節をすることがインターネットできます。

掃除をしてくれるロボット、会話をしてくれるロボットなど、家事を手伝ってくれるロボットもインターネットを通じて動かすことができます。

このように、住まいの防犯面からもインターネットは課題解決に大きく貢献できます。

ほかにも、見守り機器を使った警備サービスを受けることもできるし、顔や瞳の認識技術で玄関の鍵を開けたり、パスワードの代行をすることができます。

超高齢化社会の課題解決でインターネットが果たす3つの役割のまとめ

◆超高齢化社会の3つの課題は医食住

◆「医」を解決するインターネットの役割

・医療分野 ― 遠隔医療、VR

・ウエアラブルデバイス ― 心拍数、血圧、生体情報管理。

・スマホアプリ ― 万歩計、体重体脂肪率、カロリー計算、体温。

◆「食」を解決するインターネットの役割

・スマホアプリ ― 食事の管理。

・食の買い物、配送 ― オンデマンドバス、ドローン

◆「住」を解決するインターネットの役割

・遠隔管理 ― 見守りカメラ、IoT

・家事代行ロボット

・防犯 ー 警備サービス、顔認識機能、鍵、パスワード

以上、超高齢化社会の課題と解決策をまとめました。

これらのことから、課題に対応したマンション、アパートの需要が増えると予想されます。

マンション、アパートでなくとも、高齢者向けのリフォームの需要は今後ますます増えて行くでしょう。

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